BtoC日用雑貨ネット販売の最新トレンド

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今、売れる日用品には理由がある!変わる市場を読み解こう

日用雑貨をネットで販売する市場は、近年ますます活況を呈しています。コロナ禍以降、消費者の購買行動や価値観は大きく変化し、ただ安い・便利な商品だけでは選ばれない時代へと突入しました。では、今どのようなトレンドが日用品販売に影響を与えているのでしょうか?

本記事では、日用品ECにおける「売れる理由」を明らかにするため、商品カテゴリの流行、販促手法、購買行動、決済の進化、そしてエシカル消費まで、BtoC向けに押さえておくべき最新トレンドを解説します。


注目されている商品カテゴリとニーズの変化

まず注目すべきは、商品ジャンルの多様化です。たとえば「家事を楽にする」ことをテーマにしたトイレ用洗剤や、こすらず使えるクリーナーなど、“家事ストレス”を軽減するアイテムは大ヒット中です。こうした「時短」や「快適さ」を提供する商品は、共働き世帯や忙しい家庭に高く評価されています。

また、スニーカーブームにより靴用クリーナーが急成長、美容ブームの影響でフェイスパックやスキンケア用品も人気です。日用品の域を超えて、ファッションやセルフケアといった「自己表現・自己投資」に近い商品が注目されています。

高齢化に対応した商品もトレンドのひとつです。文字が大きく見やすいパッケージ、開けやすい容器、肌への刺激が少ない低刺激商品など、誰にでも使いやすい設計が求められています。

さらに、物価上昇を背景に「節約」と「こだわり」のメリハリ消費も進行中。価格に敏感なユーザーは、消耗品には安価なPB商品を選びつつ、趣味や推し活関連には惜しまず支出するという二極化の傾向が見られます。


SNS・動画を活用した販促の進化

今や消費者の情報源はSNSが主流です。多くの人がInstagramやX(旧Twitter)、TikTokで「買いたいもの」を見つけています。特に10〜30代では、インフルエンサーの投稿や口コミから商品を知り、購入に至るケースが急増しています。

最近ではショート動画の影響力も大きくなっており、TikTokで紹介された商品がバズって売り切れになる「TikTok売れ」現象も珍しくありません。目立った事例では、無名のグミ菓子が動画投稿から人気爆発し、全国で品薄になったケースもあります。

また、ライブコマース(ライブ配信での商品販売)も注目の販促手法です。商品をその場で試したり、使い方をリアルタイムで見せたりすることで、視聴者の信頼感を高め、購入につなげることができます。特にコスメや洗剤など、使用感や質感が伝わりにくい商品ほど、ライブ配信の効果は絶大です。


購買行動・決済手段の最新トレンド

ネットショッピングにおける購入のしやすさも日々進化しています。今では日用品の定期購入が一般的になり、サブスクリプション形式で毎月決まった商品を届ける「定期便」は、忙しい現代人にとってありがたいサービスとなっています。

さらに、キャッシュレス決済の普及により、支払いもスムーズに。QRコード決済や電子マネーが急成長し、財布を持たずスマホだけで買い物を完結する人も増加中です。

加えて、後払い(BNPL=Buy Now Pay Later)サービスの需要も高まっています。クレジットカード情報の入力に抵抗がある人や、安心して商品を確かめてから支払いたい人にとって、BNPLは魅力的な選択肢です。導入することで、新規顧客を取り込むチャンスが広がります。


エシカル消費・環境配慮への関心の高まり

今、消費者の関心は「地球にやさしいかどうか」にも向いています。再生可能素材を使用した容器や、詰め替え可能な洗剤、オーガニック素材のケア用品など、環境や社会に配慮した商品が売れています。

企業もこの動きに敏感に反応し、パッケージの簡素化やバイオマス素材への転換、製造時のCO2削減などを積極的に打ち出しています。「環境に配慮している」ことを明確に示すことで、企業の信頼性向上にもつながるのです。

価格とのバランスは依然として大事ですが、「ちょっと良いことをしている感覚」が購買動機になっている消費者は確実に増えています。


まとめ:売れるには“価値の伝え方”が変わった

今、日用雑貨をネットで売るには、ただ便利なだけでなく「誰のどんな暮らしを良くするのか」「この商品を選ぶことがどんな意味を持つのか」といったストーリーや価値提案が求められています。

そのためには、SNSや動画を使ってわかりやすく伝え、顧客とのコミュニケーションを積極的に取ること。そして環境や健康といった社会的価値にもしっかり目を向けることが重要です。

時代の流れに乗った商品と戦略をかけあわせれば、日用雑貨という“当たり前”の商品も、しっかりと“選ばれる”商品になります。いまこそ、変化を味方に、次の一手を打ちましょう。